何の為に仕事をしているか

100点の建築施工図を目指して間に合わないよりも、80点の建築施工図を必要なタイミングで欲しい。

そういう要望が現場からはある、ということを前回は紹介しました。

建築施工図を完璧に完成させるのを目指すよりも、必要とされる時点で相手に渡すというのが大事なんですね。

もちろん「ここがまだ保留になってます」という話も添えておかないと、保留のところも施工が進んでしまうことになります。

そのあたりは、やはり実際に建築施工図を使う側と、コミュニケーションを取っていくしかありません。

本当は建築施工図を作図する側として、完全にまとまってから図面を渡したいという気持ちがあります。

でも、そんな理想だけを持っていても、実際の仕事がまわらなければ全く意味がないですよね。

理想は理想として持ちつつ、建築施工図が原因で仕事が止まらないよう、現実も見ていく必要がある。

私は今までの経験から、そんな考えを持つようになりました。

80点の建築施工図と理想論

建築施工図を仕事にする為には、建設現場で必要とされる前に、建築施工図を完成させておく必要がある。

前回はそんな内容の話をしました。

建築施工図には「納期」という賞味期限がある…

ということで、それを踏まえた仕事をするには、時間の感覚をしっかりと持っている必要があるんです。

これは建築の知識などとは全然関係のない話ですが、実際の仕事で求められるスキルですから、身につけておいて損はないはず。

というか、このスキルがないと、建築の知識とか納まりをよく知っているとか、そういう話が全て空しいものに変わってしまいます。

それでは勿体ないので、やはり仕事の根っことなる時間の感覚は、何よりも先に身につけておきたいところです。

建築施工図の賞味期限

オートキャド(AutoCAD)を使って建築施工図を書く仕事をする際には、時間の感覚を磨く必要がある。

それがプロとして必要とされるスキルです、という内容の話を前回は取り上げてみました。

「時間の感覚を磨く」だと漠然として分かりにくい場合には、「時間を意識する」でも良いです。

いくら技術的に優秀であっても、そうした根っこの部分がしっかりしていないと、仕事は成り立ちません。

もちろん技術的な面で、知識を深めていくことも重要なことです。

しかしそれと同じくらい時間についての考え方も重要な要素ですから、仕事をする前に覚えておくことをお勧めします。

結局はどっちも必要なのかよ、と言われそうですが、それを仕事にするのなら、それくらいの要望には応えても良いですよね。

時間を意識することの重要性

建築施工図を書くプロとして、作図した図面にはどんな内容が求められることになるのか。

前回はそんな内容の話をしてみました。

1.必要な情報を不足なく

2.誰が見ても分かるような表現を

3.出来るだけ短い時間で

というあたりが、建築施工図を実際の仕事で書いていく際のポイントになってきます。

こうして書くとあまり大変そうな感じはしないんですけど、突き詰めていくとこれが結構しんどいんです。

そうした要望を満たしてこそのプロ、ではあるんですけどね。

ということで、プロに要求される諸々の中から、今回は最後のポイントである「時間」を取り上げてみます。

かけられる時間と図面の精度

建築施工図を出来るだけ「誰が見ても分かるような図面」にする為には、プロとしてはユーザーの声に耳を傾ける必要がある。

前回はそんな内容の話をしてみました。

自分が仕事で作図する建築施工図は「商品」で、それを職人さんという「ユーザー」が使用する。

そういう図式を考えると、商品を提供する側として、職人さんの意見を聞くことの重要性が何となく伝わるんじゃないかと思います。

使う人の意見が貴重なのは、どんな形式の商品であっても同じですから。

理想と現実のバランスを

必要とされる情報を盛り込み、かつ「誰が見ても分かりやすい」内容の建築施工図を書く。

前回はそんな内容の話をして、ついでに、現実は少し厳しい面もあることも付け加えておきました。

「商品」の価値を高めるには、完成度の高さを磨くしかない。

それは分かり切った事実ですから、出来る限りユーザーの声に耳を傾けて、良い図面を提供したいものです。

「分かりやすく表現」が難しい

建築施工図を実際に使う「ユーザー」である職人さんが、どんな情報を求めているのか。

それを知ることによってはじめて、ユーザーのニーズに応える「商品」を作っていくことが出来る。

前回はそんな内容の話をしてみました。

では、実際にユーザーが建築施工図に求めているのは、一体どのような情報なのか、そしてどんな表現なのか。

このサイトではそのあたりをメインに説明していきますので、全部の記事を読んで頂ければ、私と同じレベルには到達出来ると思います。

何が必要とされているのかを知る、という意味では。

でもそれは最初のステップであって、もちろん次のステップもちゃんと用意されているんです。

今回はそのあたりの話をしてみたいと思います。

ユーザーが満足する商品を

建築施工図を実際に使うのは、建設現場で働く職人さんであり、実際に使うからこそ建築施工図に対する要望は多い。

なので、職人さんを建築施工図の「ユーザー」という言葉で表すのが、最もしっくりと来るんじゃないか。

前回はそんな内容の話をしてみました。

例えばお客さんに何かを販売することを考えた場合…

ヒット商品を開発する為には、どんなユーザーに向けた商品なのかを明確にしておく必要があります。

そのあたりがぼんやりしているヒット商品を私は知りません。

建築施工図に関しては、どのユーザーをターゲットにするという部分が既に決まっています。

だからある意味その辺は楽で、あとはユーザーのニーズを確認して、そのニーズに沿ったものを提供すればOKです。

何だか建築施工図の話とはずいぶんかけ離れている。

そう感じる方がいるかも知れませんが、まあ実際にはそれほど大きな違いがある訳ではありません。

というようなことを、具体的な説明を何もせずに断言するのは、ちょっと乱暴過ぎですよね。

なので今回はユーザーである職人さんに対し、建築施工図はどんな位置にあるのかを再確認してみます。

建築施工図を実際に使う人

建築施工図のプロにはどんなスキルが必要なのか、というような話を、カテゴリの始めに書いてみました。

このカテゴリーではそういう話をします、という意志を表明した訳ですが、よく考えてみたらちょっとおかしいんです。

何がおかしいのか?

このサイトは全部そういう内容を取り扱っているのに、今さら「建築施工図にはどんなスキルが必要か」なんて…

今さら何を言っているの?という感じで、ちょっと表現が良くなかったというか伝わらない表現でしたね。

前の文章を修正してしまえばそれで済む話ですけど、そこだけ修正するとさらにおかしな事になることが多いので、とりあえず放置。

と言うことで、ではこのカテゴリーで説明していくのは何かを改めて考えてみることにします。

建築施工図を書く為に必要な知識とか、図面に表現すべき情報とか、CADに関する情報とか。

そういう具体的な技術情報は、第一章とか第二章とか、ここ以外のカテゴリーで書いています。

なので、ここではあまり技術的な話をしないでおきます。

それよりもこのカテゴリーでは、建築施工図を書くプロとしての考え方とか心構えなどについて書いていきます。

どちらかというと熱苦しい話になるかも知れませんが、仕事をしていく上で割と重要な内容じゃないかと思います。

建築施工図のプロとして

このカテゴリは「施工図のプロとして」という名前の通り、建築施工図を実際の仕事とすることについて、色々と書いてくつもりです。

建築施工図を仕事にするということは、その仕事でゴハンを食べているということで、要するに「プロ」ということ。

プロというのは素人とは全然違う能力を持っている、その仕事のスペシャリストという存在です。

まあちょっと格好良く書きすぎで、実際には全然格好良くなんかはないんですけども。

ただ、いくら格好良くなくたって、そうした存在となる為には色々な能力が必要とされます。

それは間違いのない事実です。

という事で、このカテゴリのメインテーマは、そのあたりの「建築施工図のプロに求められるのはどんなスキルなのか」になります。

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