建築施工図を書くスキルを磨く為に、会社に入ってプロから直接教わる。
このやり方が最も効率が良いことは間違いないですが、もちろん欠点もあるということで、前回はその欠点がどこにあるのかを考えてみました。
会社側の立場でものを考えてみれば、いつまでも教えてもらう人材である訳にはいかない事が分かります。
建築施工図を教えている相手が、この先きちんとスキルを伸ばしていくことが出来るかどうか。
これを、教える側は真剣に見ています。
そこである程度合格点をもらわないと、いつまでも会社に所属することは出来ない。
そんな危険がある訳ですね。
効率よく建築施工図についての知識を得ることが出来るけれど、そんなに甘い世界でもないということです。
■興味を持っているかどうか
ちなみに、これを書いている私自身も、時々建築施工図の未経験者に仕事を教えることがあります。
まあ、だからこんなことを書いている訳ですが。
私が会社で未経験者に教える場合にも、「今現在出来ているか」よりも「教えたことをどれくらい貪欲に吸収するか」を見ます。
経験がないのだから、今の時点で建築施工図を書くことが出来ないのは当たり前の話ですよね。
そこで「なぜ出来ない?」とか言うのは、教える側が能なしであることを大きな声で宣伝しているようなもの。
今現在出来ないから教えている訳で、そこは全然責められる部分ではないと私は思ってます。
ただし、今現在出来ない事に対して、どこまで興味を持って食いついて来るか、という部分はじっくりと見ます。
人間というのは基本的に、自分が興味を持っていない事に対して、それほど熱心に勉強を継続することは出来ません。
建築施工図を書くというスキルを身につけたいと本人がいくら言っても、実際に興味を持っていないのであれば、覚えるのは難しいですから。
こういう精神論はあまり好きではありませんが…
それでも、今まで色々な人を見てきた中で考えると、やはり非常に重要な要素だと思っています。
■同じ失敗をするかどうか
建築施工図という仕事に興味を持って、それを自分のスキルにしてやる、という気持ちをどれくらい持っているか。
そして、どれくらい貪欲に知識を吸収しようとしているか。
このあたりが、建築施工図を書く為に必要な条件ではないかと、今まで見てきた結果としてそう思っています。
これらの話はちょっと具体的な内容に欠けていますが…
具体的には「同じ失敗を繰り返さないか」ということで、ある程度は判断出来るんじゃないかと思います。
知識を貪欲に吸収する人は大抵、失敗を「良い経験」と捉えますから、全く同じ失敗を繰り返すことはありません。
もちろんその人の基本的な能力によって、その結果は多少違ってくることは分かっています。
でも、まるっきり同じような失敗を何度も繰り返す人は、そもそも話を真剣に聞いていないことが多いです。
真剣に聞いていて出来ないのなら、それはもう向き不向きもあるので、諦めることを考えても良いとは思いますが。
それでは、建築施工図のプロになるのは難しいです。
■人の話を聞くかどうか
あとは、まあ似たような話ではありますが「相手がどんな人であっても、話をしっかりと聞いているかどうか」ですね。
例えばの話をすると…
仕事では、自分よりも年下の人から、自分が出来ないことについて色々と教わる場合もあるでしょう。
その際、素直に話を聞くことが出来るか、ということです。
年齢ではなく、学歴でも良いです。
自分よりも下と思っている相手から、何かを教わることが出来るか?というのも、実は重要なポイントです。
出来ない人は、妙なプライドが邪魔をして、人の話を素直に聞くことが出来ない傾向にあります。
そして、いつまでも出来るようにならない。
もちろん最初から出来るのなら問題はないんですけど、何もかも最初から出来る人なんてどこにも存在しません。
だったら、年齢とか学歴とかを気にしないで、今現在自分よりも出来る人の話を素直に聞いた方が良い。
…って私は思うんですけど、実際に仕事をしていると、そうは思わない人が時々いるんですよね。
もちろんそう思うのは個人の自由ですけど、仕事でその精神を発揮されると、結構困ったことになります。
例えば、建築施工図の書き方を教えている相手が、自分よりもCADの操作に長けているとします。
そうすると、建築の知識に関しては自分が上だとしても、CADに関しては相手の方が上だということが分かります。
そこで、相手からCADの操作について素直に教わることが出来るか。
建築施工図を覚えることから少し話がそれてしまいましたが、もしあなたなら、素直に話を聞くことが出来ますか?