プロなので報酬も重要な要素

100点の建築施工図を目指して間に合わないよりも、80点の建築施工図を必要なタイミングで欲しい。
そういう要望が現場からはある、ということを前回は紹介しました。
建築施工図を完璧に完成させるのを目指すよりも、必要とされる時点で相手に渡すというのが大事なんですね。
もちろん「ここがまだ保留になってます」という話も添えておかないと、保留のところも施工が進んでしまうことになります。
そのあたりは、やはり実際に建築施工図を使う側と、コミュニケーションを取っていくしかありません。
本当は建築施工図を作図する側として、完全にまとまってから図面を渡したいという気持ちがあります。
でも、そんな理想だけを持っていても、実際の仕事がまわらなければ全く意味がないですよね。
理想は理想として持ちつつ、建築施工図が原因で仕事が止まらないよう、現実も見ていく必要がある。
私は今までの経験から、そんな考えを持つようになりました。


■時給という考え方
建築施工図が必要になる時期だとか、必要な時には図面を渡すとか、そういう納期の考え方についてはこのあたりにしておきます。
今回は時間の感覚について以前説明した「納期」と「時給」という項目の中から「時給」を取り上げてみたいと思います。
「時給」というのは要するに、お金に関連する話で、お金の話はあまり好きではない人も多いかも知れませんね。
でも、仕事をする以上避けて通れる話でもないので、一度じっくりと考えてみることをお勧めします。
建築施工図を仕事にしている方のほとんど、というか全員は、プロとしてお金を稼ぐ為に仕事をしています。
もちろん私もその中の一人です。
出来れば誰も並ぶ者がいないくらいのスキルを持って、人の2倍くらいの報酬をもらいたい。
そんなことを考えていますが…まあ目指すだけなら良いですよね?
これは多分非常に健全な考え方だと思うんですけど、実現をするには色々な問題があってなかなか。
って、私の話はいいか。
■お金の為ではなく?
しかし中には「私はお金の為に建築施工図のをしている訳ではありません」と言う人も時々見かけます。
私としては信じられない話です。
しかも、そういう意見が割と「お金にガツガツしない立派な考えを持っている」とされることが多かったりします。
まあこれは私の個人的な感想ですけどで、それも驚きのひとつです。
もちろん「何が何でもお金が重要」とまでは言いませんけど、やはり生活がある訳ですから、お金のことを考えない訳にはいかない。
私はそう考えていますが、この考えはどこかおかしいんでしょうか。
考え方は人それぞれなので、ここで百歩譲って「お金の為ではない」という考え方を認めたとします。
しかしその人に「それならば給料は無しで良いんですか?」と聞くと「それはちょっと…」となるはずです。
まあ当たり前の意見ですけども。
そういう意見を聞くと、やはり結局お金の為に建築施工図の仕事をしているのではないかと思ってしまいます。
もちろんそれが普通ですから、それで全然構わないし、そもそも私が「OK」とか言うことでもないんですけど。
■交渉はすべき
建築施工図のプロとして、報酬を受けとりながら作業をする。
これが仕事ということになる訳ですけど、お金の為に嫌いな仕事嫌々やるとか、そういう悪い意味ではありません、
プロとして仕事をして、その報酬を受けとるという、本当にごく当たり前の行為ですから。
日本人はそういう部分に対して「あいつはお金の話ばかりして」みたいな感情をもつ場合が多いですが…
これは国民性なんでしょうか。
お金について「頑張れば後から評価は付いてくる」と考え、全くアピールをしないのは間違っていると私は思います。
そういう従順さは、単に経営者を喜ばせるだけだと思うんですけど…
だから、小さい会社であればなおさら、報酬に関する交渉はしておくべきではないかと。
ちょっと堅苦しい表現ですが、私はそんな考え方を持っています。
ちなみに…
「それでも私は無給で構いません」という方がいたら、ぜひ私の下で大いに腕を振るって欲しいものです。
報酬を受けとらずに建築施工図を書いてもらうのは気が引けますが…
しかしよく考えると、報酬を受けとらないで働く人には基本的に責任が発生しないことになります。
何か失敗があっても「私は無給でやってますから」みたいな逃げが常にあって、プロにはなれないんじゃないかと思います。
そうなると、きっと仕事の質は非常に低いだろうな…と予想します。
まあそれは極端な話ではありますが、お金を稼ぐ為に仕事をする、という基本的な考え方で良いんじゃないか。
そんなことを考えています。