プロであればスキルを高めることに気を使う必要がある

前回で一通り基礎の種類を説明し終わりました。
今まで説明を読んでくれた方ならよく分かると思いますが、基礎の種類は覚え切れないくらい膨大にある訳じゃありません。
というか、むしろ片手で数えることが出来るくらいの種類で、要するに少ない訳ですね。
だから、簡単に言ってしまえば「全部覚えましょう」ということです。
それぞれの基礎構造ごとに、その基礎が持っている特徴をきっちりと掴んでおけば、建築施工図を書く際の大きな助けになるはずです。
基礎伏図の概要を知っておくというのは、そういう事です。


■情報収集によるスキルアップ
例えば建築施工図の中で、基礎伏図を書く場合のことを想像してみると……
独立基礎の場合にはどんな特徴があって、その時にはどんな部分に注意をして作図をすれば良いのか。
また、べた基礎の場合はどうなのか。
それらの知識を情報として知っているか知らないかで、完成した建築施工図のクオリティはかなり違ってきます。
当然それぞれの項目について詳しく知っている人の方が、間違いのない建築施工図を書くことが出来る。
それはもう当たり前の話ですよね。
建築施工図を書くことを仕事にするのなら、建築の色々な事を自分の知識にしておく必要がある。
私は今まで仕事をしてきた中で、本当に強くそう思います。
だからこそここで色々と書いてみたり、自分で色々と勉強を続けたりして、自分の知識を高めている訳です。
もしあなたが建築施工図のプロを目指すのなら、やはり情報の収集は避けられないものです。
また、そうして集めた情報を自分の知識にしていく作業も、同じくらいに避けられないこと。
どうせ避けられないのなら、興味を持って楽しんだ方が良いんじゃないか。
少なくとも私はそういう考えを持っています。
■プロならば……
例えばの話ですけど、全く同じ料理を作る場合でも、それを作る人の知識とか技量によって結果は違ってきますよね?
もう「全然違う」と言っても良いくらいに違ってくるはずです。
料理に使う材料のことをよく知っている人と、材料についてあまり知らない人が作った場合には、特に。
どちらが美味しい料理を作れるかは言うまでもありませんが、間違いなく材料のことをよく知っている人じゃないか。
私自身は料理についてあまり詳しくはありませんが、食べる側として、間違いなくそう思います。
そして、建築施工図の場合でも、これと似たような話が言えるんじゃないかと思う訳です。
建築施工図を仕事にしているのなら、やっぱり建築のことを深く知っておく必要があるはずですよね。
我々は料理を作る訳ではなく、建物を造る為に必要な建築施工図を書く、という行為を仕事にしています。
成果品は出来上がった料理ではなく、完成してプロッタで印刷した図面ということになります。
しかし形は違っても、プロが全力を出して仕上げた「成果品」であることに違いはありません。
そして、そうして生み出した成果品によって報酬を得て、その報酬で生活をしている「プロ」ということ。
もしくは、これから「プロ」になる、ということ。
食材のことを良く知らない料理人がやっているレストランには、あまり行きたいとは思いませんよね?
私なら絶対に行きません。
では、建築とか施工についての知識を全然持たない人が書いた建築施工図はどうでしょうか。
もしあなたが建物を建てようとした際に、建築について全然詳しくない人に建築施工図を書いて欲しい思うでしょうか。
まあ答えは同じですよね。
だからこのサイトでは、建築施工図に必要とされる情報を知り、建築についての知識を得る為に勉強をしましょう、と言うんです。
建築施工図のプロとして、建築や施工に関する知識というのは、必ず求められるものですから。