躯体図って何?

さて、ようやく説明が次のステップに進みました。

このカテゴリでは、建築施工図の中でも特に「躯体図」について、もっと具体的に書いていこうと思っています。

「ようやくここまで進んだ」なのか、「今まで何をやってきたのか」なのか、その判断は割と難しいですが…

一言で説明する事が出来ないくらいボリュームがあるのであれば、やはり地道に進めていくしかないですからね。

という事にしておき、そろそろ躯体図の具体的な話に入っていくことにしましょう。



■鉄骨とコンクリート

具体的な説明を…

とか書いているくせに、まずここで説明しておきたいのは「躯体図って一体何なのか」という部分。

要するに、まずは概要をサラッと、という感じです。

いくら建築施工図の概要について詳しくても、詳細を知らないのではプロとして役に立たない。

それは充分に分かっているのですが、それでも大まかな概要くらいは知っておいても損はないはずです。

ということで、まずは「躯体図ってどんな図面なの?」から。

結論から書いてしまうと、躯体図というのは、建築施工図の中で主に骨組みを造る際に使う図面のことを指します。

骨組みというのは、もう少し具体的に言うと鉄骨だとか、もしくはコンクリートだとか。

一般住宅などの場合には、木が骨組みとして採用されることが多いのですが、ここではちょっと除外させてもらいます。

私は残念ながら木造についての知識が少ない為、木造の詳しい説明をすることが出来ませんので。

ここではコンクリートと鉄骨をメインに話をしていきますね。

一般的に、コンクリート造の建物を「RC造」、鉄骨造の建物を「S造」、鉄骨+コンクリート造の建物を「SRC造」と呼びます。

これらの骨組みを現場で施工する際に使う図面が「躯体図」ということになる訳ですね。

ある程度の規模以上の建物は、基本的にコンクリートと鉄骨が骨組みとして採用されます。

だから躯体図というのは、ほとんどの建物を建てる際に、必ず必要とされる図面ということになります。

高層の建物が多いせいなのか、最近は鉄骨造の建物のほうが多いような気がしますね。

もちろんこれは個人的な感想でしかありませんが。

また、鉄骨造にしてもコンクリート造にしても、床などの部材は基本的にコンクリートを使うことになります。

なので、いずれにしても建物の骨組みにはコンクリートを使う、ということになる訳ですね。

ここまでは良いでしょうか。

一定の規模以上の建物は、骨組みに鉄骨とコンクリートを使うことが殆どだということ。

S造・RC造・SRC造など、どの構造であっても骨組みの一部にコンクリートは採用される、ということ。

これらを踏まえ、骨組みをつくる際に躯体図が受け持つ役割について考えていきましょう。

■躯体図の役割

躯体図というのは、建物の骨組みを造る際に使われる図面ですが、主にコンクリートを造る場合に使われます。

「躯体図=コンクリート施工図」ということです。

鉄骨も建物を構成する重要な骨組みのひとつではありますが、コンクリートと鉄骨には決定的な違いがあります。

それは「工場で造られるのか、現場で造られるのか」という部分です。

鉄骨は現場から離れた工場で、あらかじめ決められた大きさに加工されて製作されます。

そして完成した鉄骨は、トレーラーなどの大型車により建築現場に搬入され、クレーンなどの重機によって建てられます。

建てられた鉄骨は、ブロックのパーツみたいにお互い同士を固定していき、建物の骨組みとしての強度を持っていく訳ですね。

工場で加工したものを組み立てていくというのは、建物を建てる為の時間を短縮するというメリットがあります。

最近S造が多い気がするのも、もしかしたらそうした理由が大きいのかも知れませんね。

鉄骨は「工場で加工」という手順を踏む為、まずは工場で加工するための図面が絶対に必要になってきます。

それこそ、ボルトを通すための穴をどこに開けるかなど、細かい部分にいたるまですべて検討した図面が。

でもその分だけ、建築現場であれこれ造るための図面はあまり必要ない、ということになるんです。

工場で製作する為の図面さえあれば、建築施工図としてそれ以上の情報は必要ないんですね。

もちろん、どんなクレーンでどこから鉄骨を吊れば良いのか、などの検討は必要になってきます。

どんな順番で吊っていくのかとか、その場所から吊るためにはどんな性能のクレーンが必要なのか、とか。

そのあたりの検討は非常に重要になってきますが、それは建築施工図が検討するべき内容とは少しだけ違ってきます。

建築施工図というのは、建物をどんな形でつくれば良いのかの手引きになる図面です。

建物をどういう手順で造っていけば良いのか、ということを検討する図面は、もう少し別の種類の図面なんですね。

ただ、コンクリートと鉄骨というのは同じ建物の骨組み同士、全く無関係に存在する訳ではありません。

当然鉄骨に絡んでコンクリートの形を考えなければならない場合もあって、そう簡単に「鉄骨と躯体図は無関係」とは言えません。

今後詳しく説明をしていく段階で、鉄骨に関連して躯体図を検討するべき部分も取り上げると思います。

が、とりあえず全体的な話としては、躯体図というのは主にコンクリートを施工するために作図される図面。

これをまずは覚えておきましょう。

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